ミドボンとは?炭酸ガスボンベの基礎知識と飲食店での賢い使い方
「ミドボンって何ですか?」
飲食店を経営していて、炭酸水サーバーやビールサーバーの話題になると必ず出てくるこの言葉。業界では当たり前のように使われていますが、初めて聞くと何のことかさっぱり分かりませんよね。
この記事では、ミドボンの正体から、入手方法、コスト、取り扱い方法、サーバーへの接続方法まで、飲食店オーナーが知っておくべき基礎知識をすべてまとめました。「ミドボン」という言葉を初めて聞いた方でも、読み終わる頃には「なるほど、うちの店にも使えそうだ」と思えるはずです。
ミドボンとは何か
正式名称は「液化炭酸ガスボンベ」
ミドボンとは、液化炭酸ガス(CO2)が充填されたボンベのことです。正式には「液化炭酸ガスボンベ」と呼びますが、業界では「ミドボン」という通称で広く知られています。名前の由来は「緑(みどり)のボンベ」。その名の通り、鮮やかな緑色の金属ボンベが特徴です。
実は飲食店ではおなじみの存在
「聞いたことがない」と思った方も、実はすでにミドボンと接点があるかもしれません。ビールサーバーや酎ハイサーバーに接続されている緑色のボンベ、あれがミドボンです。居酒屋やバーの厨房の隅に、緑色のボンベが立っているのを見たことはありませんか?
ビールサーバーでは、ビール樽からグラスにビールを押し出すための「押しガス」としてCO2を使っています。炭酸水サーバーでは、水にCO2を溶け込ませて炭酸水を作るために使います。どちらも同じミドボンです。
サイズは主に5kgと7kgの2種類
ミドボンのサイズは、中に入っているCO2の重量で表します。飲食店で使われるのは主に2種類です。
| サイズ | ボンベの高さ | 総重量(中身+容器) | 主な用途 |
|---|---|---|---|
| 5kg | 約75cm | 約17kg | 小規模店舗・カフェ |
| 7kg | 約90cm | 約22kg | 居酒屋・バー・レストラン(一般的) |
飲食店では7kgが圧倒的に主流です。5kgとの価格差はわずかなのに、使える量が大きく違うためです。
中身は液体のCO2、使うときに気体になる
ミドボンの中には、高圧で液化されたCO2(二酸化炭素)が入っています。ボンベのバルブを開くと、液体のCO2が気化して気体となり、レギュレーター(減圧器)を通じてサーバーに供給されます。
この気体のCO2が水に溶け込むことで、炭酸水ができる仕組みです。温度が低く、圧力が高いほどCO2はよく溶けるので、冷水+高圧=強炭酸という原理になります。
ミドボンはどこで手に入るのか
ミドボンの入手方法は大きく分けて3つあります。
ルート①:取引先の酒屋に聞く
最も手軽なのがこのルートです。ビールサーバー用のミドボンと同じものなので、すでにビールサーバーを使っている店なら、取引先の酒屋に「炭酸ガスボンベをもう1本追加で」と頼むだけです。
酒屋はビールメーカーや卸を通じてミドボンを手配しているので、新規でも「炭酸ガスボンベを取り扱っていますか?」と聞けば対応してくれるケースが多いです。
ルート②:地域の産業ガス業者に依頼する
エア・ウォーター、岩谷産業、大陽日酸などの産業ガス業者に直接依頼する方法です。酒屋ルートよりも価格が安くなることがあり、大量に使う店舗にはこちらが向いています。
「産業ガス」と聞くと工場向けのイメージがありますが、飲食店への配送も普通に対応しています。地域名+「炭酸ガス 配達」で検索すれば、近くの業者が見つかります。
ルート③:ネット通販で購入する
Amazonや楽天でもミドボンは購入できます。ただし、ボンベの送料が高い(重量物のため)ことと、空ボンベの返却が面倒なことがネックです。緊急時や少量利用には便利ですが、継続利用なら酒屋かガス業者ルートがおすすめです。
ミドボンの相場感
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 7kgボンベの中身代(充填代) | 2,000〜3,500円程度(地域・業者により差あり) |
| ボンベ本体 | 「借りる」のが一般的(デポジット制またはレンタル) |
| デポジット(保証金) | 5,000〜15,000円程度(返却時に返金) |
| 配送料 | 業者による(定期配送なら無料のケースも) |
ポイントは、ボンベ本体は「買う」のではなく「借りる」のが一般的ということ。空になったボンベを返して、充填済みのボンベと交換する仕組みです。初回のみデポジット(保証金)がかかりますが、ボンベ返却時に返金されます。
ミドボンの入手から設置までの詳しい手順は、飲食店にミドボンを導入する方法|完全ガイドで詳しく解説しています。
ミドボン1本で炭酸水は何リットル作れるのか
ミドボンのコストパフォーマンスは驚異的です。具体的な数字で見てみましょう。
7kgボンベ1本で約3,500リットルの炭酸水が作れる
7kgのCO2で作れる炭酸水の量は、理論値で約3,500リットルです(炭酸濃度や圧力設定により変動)。これは500mlペットボトル換算で約7,000本分に相当します。
1杯300mlの炭酸ドリンク(ハイボール、レモンサワーなど)に換算すると、約10,000杯分以上。にわかには信じられない数字ですが、これがミドボンのポテンシャルです。
ペットボトルとのコスト比較
| 方式 | 1リットルあたりのコスト | 月間コスト(1日20L使用の場合) |
|---|---|---|
| ペットボトル(500ml×約100円) | 約200円 | 約120,000円 |
| ミドボン+サーバー | 約1〜2円 | 約600〜1,200円 |
1リットルあたり約1〜2円。ペットボトルの100分の1以下です。「桁が違う」というのは、文字通りこういうことです。
飲食店での実際の使用感
月にハイボール・サワーを合わせて1,000杯出す店を想定してみましょう。
| 前提条件 | 数値 |
|---|---|
| 1杯あたりの炭酸水量 | 200ml |
| 月間の炭酸水使用量 | 200L |
| 7kgミドボン1本で作れる量 | 約3,500L |
| ミドボン1本の持ち期間 | 約3ヶ月以上 |
月に1,000杯出しても、ミドボン1本で3ヶ月以上もつ計算です。ミドボンの充填代が仮に3,000円だとすると、月あたりの炭酸ガス代はわずか1,000円。ペットボトル仕入れなら月に数万円かかるところを、1,000円で済むわけです。
ミドボンの取り扱いで知っておくべきこと
ミドボンは高圧ガスを扱うため、いくつかの注意点があります。難しいことはありませんが、安全に使うために知っておきましょう。
保管場所:直射日光を避け、40℃以下の場所に
ミドボンの保管場所は、直射日光が当たらず、気温が40℃を超えない場所が基本です。厨房の中でも、火の近くやエアコンの室外機の近くは避けましょう。
また、必ず立てて保管してください。横にすると、液体のCO2がバルブ部分に流れ込み、レギュレーターを損傷する可能性があります。
転倒防止:チェーンやベルトで固定する
ミドボンは重さが20kg以上あります。万が一倒れると、バルブが破損してガスが一気に噴出する事故につながりかねません。チェーンやベルトで壁や柱に固定するのは法令上の義務です。
固定用のチェーンは、ボンベを購入・レンタルする業者が一緒に提供してくれることがほとんどです。取り付けも簡単で、壁にフックを付けてチェーンで巻くだけです。
残量の確認方法:重量で判断する
ミドボンには残量計がついていないタイプが多いため、残量は重量で判断します。
ボンベの側面に刻印されている「容器の重量(TW)」を確認し、現在のボンベ総重量からTWを引いた数値が、残っているCO2の量です。例えば、TW=15kgのボンベで現在の総重量が20kgなら、残量は5kgです。
一部のレギュレーターには残量計が付いているものもあります。SODA FACTORY JAPANのレンタルサーバーには残量の目安が分かる圧力計が付いているので、交換タイミングを判断しやすくなっています。
交換のタイミング:完全に空になる前がベスト
ミドボンは、完全に空になる前に交換するのがベストです。残量が少なくなるとボンベ内の圧力が下がり、サーバーに供給されるCO2の圧力も下がります。すると炭酸水の炭酸が弱くなり、品質が落ちてきます。
「最近、炭酸が弱くなった気がする」と感じたら、それはミドボンの残量が少なくなっているサインです。早めに交換用のボンベを手配しましょう。
ミドボンを炭酸水サーバーに接続する方法
必要なもの:レギュレーター(減圧器)
ミドボンをサーバーに接続するには、レギュレーター(減圧器)が必要です。ミドボン内部の高圧(約6MPa)を、サーバーが使える適切な圧力まで下げるための装置です。
ビールサーバー用のミドボンと炭酸水サーバー用のミドボンはまったく同じものです。すでにビールサーバー用にミドボンを使っている店なら、追加でレギュレーターを用意すればそのまま炭酸水サーバーにも使えます。
SODA FACTORY JAPANなら追加購入不要
SODA FACTORY JAPANの業務用炭酸水サーバーは、レギュレーターが付属した状態でレンタルできます。つまり、レギュレーターを別途購入する必要がありません。
届いたサーバーにミドボンを接続するだけ。工事は一切不要で、届いたその日から使い始められます。接続はミドボンのバルブにレギュレーターをねじ込むだけなので、特別な工具も技術も必要ありません。
接続の手順(3ステップ)
ステップ① ミドボンを所定の場所に立て、チェーンで固定する
ステップ② レギュレーターをミドボンのバルブにしっかりねじ込む
ステップ③ サーバー側のホースをレギュレーターに接続し、バルブを開く
以上で完了です。所要時間は5分もかかりません。
業務用強炭酸サーバーの詳しい選び方については、業務用「強炭酸」サーバーの選び方の記事で解説しています。ガス圧調整・冷却方式・コストの3つのチェックポイントをまとめているので、サーバー選びの参考にしてください。
まとめ:ミドボンは飲食店の炭酸コストを劇的に下げる最強の選択肢
この記事のポイントをまとめます。
ミドボンは「液化炭酸ガスボンベ」の通称。
ビールサーバーに使われている緑色のボンベと同じものです。飲食店では7kgサイズが一般的で、取引先の酒屋やガス業者から入手できます。
コストパフォーマンスは圧倒的。
7kgボンベ1本(約2,000〜3,500円)で約3,500リットルの炭酸水が作れます。1リットルあたり約1〜2円。ペットボトル仕入れの100分の1以下のコストです。
取り扱いはシンプル。
直射日光を避けて立てて保管、チェーンで固定、残量は重量で確認。難しいことは何もありません。
サーバーとの接続も簡単。
レギュレーターを取り付けて、バルブを開くだけ。工事不要で、届いたその日から使えます。
ミドボンは、飲食店の炭酸コストを劇的に下げながら、品質も向上させる数少ない「コスト削減」と「品質向上」を同時に実現する選択肢です。「ペットボトルで十分」と思っている方こそ、一度ミドボン+サーバーの威力を体感してみてください。
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この記事は、ミドボンの基礎知識を知りたい飲食店オーナー様向けに、SODA FACTORY JAPANが作成しました。記載内容は2026年3月時点の情報です。