会社概要

世界の炭酸市場は、アルコール離れと健康志向を背景に拡大を続けています。

欧米ではすでに家庭用のカートリッジ式ソーダサーバーが広く普及し、「自宅でつくる炭酸水文化」が定着しました。日本でも同様の潮流が進みつつありますが、最も炭酸を消費している飲食店業界では、いまだに“出来上がった炭酸水を購入する”旧来型の構造に留まっています。

SODA FACTORYは、その業務用炭酸市場の構造そのものを変える会社です。

“ガスを売る”というビジネスモデルを超え、飲食店が持続的に利益を出せる仕組みを設計する。
この発想に共感し、Directorとして参画しました。
私は、テクノロジーによる構造破壊こそが、日本の飲食産業の再成長を支える鍵になると信じています。

これまで炭酸飲料は「炭酸が入ったものを買う」のが当たり前でした。
しかし、カートリッジ式ソーダサーバーの登場によって、その常識は覆りました。
家庭でも気軽に炭酸水を自作できるようになったことで、“炭酸をつくる”という文化が広がったのです。

ただし、これを業務用という視点で見ると、事情はまったく異なります。
市販の炭酸水を購入する場合と比べても、コストメリットがほとんど得られない──つまり、家庭用としては優れた発明であっても、商用機材としては成立していないのが現実でした。

私たちはそこで、日本中の飲食店がすでに使っている「生ビールサーバーの炭酸ガスボンベ」に注目しました。
通称「ミドボン」と呼ばれるそのボンベを、SODA FACTORY独自のレギュレーター接続に置き換えるだけで、従来のソーダサーバーが抱えていた最大の弱点「コストの高さ」を完全に解消できたのです。
結果として、炭酸水は一杯あたり数円という価格でつくれるようになりました。

さらに、レギュレーターの気圧調整を少し工夫することで、単一の気圧でしか炭酸を放出できなかったカートリッジ式では不可能だった“自由な炭酸化”が可能になりました。
あらゆる飲料を最適な強度で炭酸化できるだけでなく、果実や出汁、ソースといった液体、さらには水分を多く含む固形のフルーツそのものまで炭酸化することができます。
果実が口の中で微細に弾ける感覚は、これまでにない食体験を生み出します。

これは単なる機器の進化ではなく、飲食の創造力を解放するためのプラットフォームだと考えています。
ぜひ多くの飲食のプロたちが、この技術を使って「新しい味の体験」をつくり出してくれることを願っています。